
製品情報
- BIOPAC systems社
B-Alert Cognitive State Software – B-Alert-SFT-W
研究プロトコルに簡単にEEGを追加できる、迅速かつ手軽なEEG・ECG取得手段です。
BIOPAC EEGトレーニングウェビナーもあわせてご参照ください。
この解析ソフトウェアアドオンは、B-Alertシステムで取得したワイヤレスEEGデータを用いて、認知状態の分類・リアルタイムモニタリングを可能にします。
B-Alert X10またはX24システムと組み合わせて使用することで、**疲労、ストレス、混乱、集中(Engagement)、作業負荷(Workload)**をリアルタイムで計測・評価できます。
とくにストレス指標は以下のような心拍指標によって評価されます:
心拍数(HR):覚醒レベルの上昇と関連
心拍変動(HRV):ストレス時の心臓反応の健全性を評価
LF/HF比:交感神経と副交感神経のバランス指標として使用
これらの測定はすべて、ストレスやストレス状況下での反応と密接に関係しています。
対応OS:Windows
※B-Alert Cognitive State Softwareは、B-Alert Xシリーズシステムとの併用が必要です。
製品概要



主な特徴
認知状態の分類
B-Alertシステム用の分析ソフトウェア追加機能です。
B-Alert X10またはX24システムにCognitive Stateソフトウェアを組み合わせることで、疲労、ストレス(HR指標を使用)、混乱、集中、作業負荷をリアルタイムにモニタリング可能です。
このソフトウェアでは、B-AlertワイヤレスEEGシステムからのデータを分類します。
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ストレスは、心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、低周波/高周波(LF/HF)比で監視されます。
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HRの上昇は覚醒状態に関連
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HRVは健康的な心拍応答かどうかの指標
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LF/HF比は交感神経・副交感神経のバランスに関連
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これらは全て、ストレスやその反応と密接に関連する測定項目です。
※B-AlertシステムはWindows OSが必要です。
ダッシュボードと正規化
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標準のダッシュボード表示には、**ゲージ表示(上左)と時系列グラフ(下部)**が含まれます。
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指標:集中度、作業負荷、眠気(および心拍数)
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**ヒートマップ(上右)**では、EEGのパワースペクトル密度(PSD)を空間・時間的に可視化。対象帯域はベータ、アルファ、シータ、ガンマなど。
B-Alertのバイオメトリクス指標は、以下の手順で個人ごとに正規化されます。
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3つのタスク(目を閉じる、計算、視覚刺激など)による5分間のベースライン記録を取得
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その記録から各人に適した分類モデルを生成
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睡眠指標は、ベースライン中のPSDから予測
個人差のあるプロファイルにより、同じ課題でも指標値が異なる可能性があります。
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例:目を閉じていても集中していたらアルファ活動が低下 → 後の課題で「注意散漫」な判定が出る可能性
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初回のベースラインは緊張で活性が高くなる傾向 → 2回目以降の同データの再利用推奨
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カフェイン・ニコチン摂取はベースライン取得前に避けること
ワークロード指標の特性
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総合モデルに基づくため、相対的に評価するのが基本です。
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線形2クラス分類で、確率値が1に近いほど高負荷状態
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課題の複雑性や作業記憶の要求度に比例して高くなる傾向
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Zスコア変換により、異なる被験者間や繰り返し測定の比較が可能になります。
よくある質問(FAQ)
Q:集中・注意散漫・眠気の認知指標で使用される頭皮部位と周波数帯域は?
A:
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Fz-POzおよびCz-POzの双極記録
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1Hz単位の絶対・相対PSD(2–40 Hz範囲)
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使用変数は以下:
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1–4 Hz(デルタ/スローシータ):1変数
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5–7 Hz(ファーストシータ):2変数
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8–13 Hz(アルファ):5変数
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14–24 Hz(ベータ):3変数
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25–40 Hz(ガンマ):12変数
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Q:ワークロード指標の測定部位と帯域は?
A:
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記録:C3-C4, Cz-POz, F3-Cz, F3-C4, Fz-C3, Fz-POz
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使用変数:
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デルタ/スローシータ:4
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ファーストシータ:3
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アルファ:5
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ベータ:7
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ガンマ:11
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Q:独自の分類アルゴリズムを作成したい場合に考慮すべきことは?
A:
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ソフトウェアが提供するPSDは有用だが、絶対PSDでは個体差が大きい
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相対PSDへの変換やZスコア化で改善可能
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**制御条件下でのPSDとの比較(正規化)**が最も信頼性が高い
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1Hz単位の分析がバンドベースより有効
Q:高集中度と作業負荷のゲージの違いは?
A:
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明確な定義が存在せず、ゴールドスタンダードもない
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高集中度は視覚刺激や学習中に上昇しやすい
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作業負荷は記憶や抽象的課題でのみ顕著に変化
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この2つはしばしば非連動であり、作業負荷と心拍変動の方が連動しやすい
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実験課題の負荷が過小評価されていると、予測通りに反応しないこともある
関連動画
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BIOPAC Research Solutions | EEG
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