MPシステムや、STM100Cと接続して使用する定電流/定電圧リニアアイソレート刺激モジュールです。
多様な入力制御電圧の強さや波形に対応した出力を行う事ができ、tDCSをはじめとした幅広い電気刺激アプリケーションに使用できます。
定電流および定電圧刺激を出力できるリニアアイソレート刺激モジュール(STMISOLA)は、MPシステムのアナログ出力(±10Vの入力)に接続することで、柔軟な刺激プロトコルを行えます。
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▪️電圧及び電流刺激(単極または双極)
STMISOLAは、MPシステムのSTM100C(50Ω出力ポート)またはHLT100C/UIM100C(アナログ出力の0または1ポート)に直接接続します。
▪️リニア刺激
STMISOLAは、任意の波形の刺激信号を生成するのに使用できます。一般的な刺激装置は単純な単極または双極のパルスを生成することのみ可能です。
ですが、STMISOLAはパルス(一回または継続)、矩形波、正弦波、三角波、指数関数的減衰、変調エンベロープ、およびユーザー指定タイプなどの単極もしくは双極の波形を出力することが可能です。
STMISOLAは電圧か電流波形のどちらかを出力することが可能です。
▪️電圧(V)モード
STMISOLAは入力制御電圧を20倍に乗算し出力します。
最大±10Vの入力制御信号の場合:
STMISOLAは、100Ωまたは1KΩの出力インピーダンスで±200Vを出力します。出力インピーダンスの設定は、出力電流を制限するために作動します。
▪️電流(I)モード
STMISOLAは、出力電流モードに2つのオプションがあります。
1)高電流モード(Zoutスイッチを100Ωに設定)、10mA/Vのゲイン係数となります。
2)低電流モード(Zoutスイッチを1KΩに設定)、1mA/Vのゲイン係数となります。低電流モードでは、10mA以下の電流で細かな制御が行えます。
STMISOLAは、出力電流を表すために(mA/V)で示された係数(k)で制御入力電圧を乗算します。
最大±10Vの制御入力電圧の場合:
・Zout=100Ω、K=10mA/V:STMISOLAは±100mAを出力します。
・Zout=1000Ω、K=1mA/V:STMISOLAは±10mAを出力します。
・両方のケースで、コンプライアンス電圧は±200Vとなります。
定電圧モードを使用時に電圧モニターラインを使用する際は、CBL100とINISOを、HLT100Cを介してMP160/MP150システムと接続してください。 これはMPシステムのアナログ入出力と刺激アダプタを絶縁するために必要です。
また、定電圧モードを使用時に電流をモニターするには刺激出力を行う電極とアダプタの間に電流フィードバックモニターケーブル(CBLCFMA)を使用してください。
被験者に電気刺激を実行するために重要な総合的安全に関する注意事項:
アプリケーション・ノート257(257 – SAFE USE OF ELECTRICAL STIMULATORS:電気刺激装置の安全な使用)をご参照ください
付属の3.5mmモノフォンスプリッター(2本の3.5mm雌型モノフォンソケットと1本の3.5mm雄型モノフォンプラグ)と1本のCBL100(両側3.5mm雄型モノフォンケーブル)は、アナログ制御信号を2箇所に分配することができます。
制御信号 -通常DA0またはDA1から出力- は、一般的にスプリッターケーブルへ出力されます。
スプリッターケーブルの一方のソケットはSTMISOLAの入力に接続し、もう一方のソケットは、UIM100CまたはHLT100C(HLT100CではCBL122アダプタが必要です)へCBL100を介して、MPシステムのアナログ入力へループバックします。
これは、計測中の刺激レベルとタイミングをまとめて記録することができます。
STMISOLAは、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)に適しています。tDCSは低レベル(一般的に10mA以下)、一定時間、単極性、直流を条件とする神経刺激の一種です。
STMISOLAは、コンプライアンス電圧が100VDC以下である限り、任意の長さ、一定、非変化、直接出力電流をサポートします。
tDCSレベルは、STMISOLAの制御入力電圧へ安定した電圧を保つことによって調整できます。
この制御電圧は、アナログ出力を介してSTMISOLAに出力されるようにAcqKnowledgeで設定するか、外部の電源またはシグナルジェネレータからの制御もできます。
参照 APP Note277 − STMISOLAを使用したTDCS経皮直接刺激